先日、milter managerのスケーラビリティ向上計画を紹介しましたが、そこに書いた内容を実装したmilter manager 1.6.4をリリースしました。(メーリングリストでのアナウンス)
スケーラビリティ向上のための主な追加機能は以下の3点です。
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マルチプロセス対応
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libev対応
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writeの非同期化
このうち、「マルチプロセス対応」と「libev対応」は「実験的」な扱いということで、デフォルトでは無効になっています。「writeの非同期化」は有効になっています。このため、Postfixや子milterのreadが遅い場面では劇的にスループットが向上するでしょう1。
また、スケーラビリティ向上に加えてRuby対応を強化しています。代表的な変更はRuby 1.9.2に対応したことです。Rubyでmilterを書くのがより便利になりますね。
まとめ
milter manager 1.6.4をリリースしたので代表的な変更内容を紹介しました。
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例えば大量の宛先を削除するmilterを使っている場合。この場合、Postfixのcleanupのreadが遅い。 ↩