システムの情報をFirefoxのツールバー上に表示するアドオン「システムモニター」のバージョン0.6バージョン0.6.11をリリースしました。以下のリンク先からダウンロードできます。
前のバージョンからの主な変更点は以下の通りです。
- Firefox 4に対応しました。
- Firefox自身のメモリ使用量の表示に対応しました。
- 背景を半透明で描画するようにしました。
機能的な改善点
このバージョンから、Firefox(Thunderbird)自身のプロセスが使用しているメモリの量2を取得できるようになりました。全体の消費メモリのうちのどれだけをFirefoxが使用しているのかを、グラフによって視覚的に確認する事ができます。
また、グラフの背景自体の透明度を変更できるようになったため、Personas(軽量テーマ)と組み合わせて利用しやすくなりました。
技術的な改善点
このバージョンではFirefox 4への対応にあたって、バイナリ形式のコンポーネントの代わりにJavaScriptベースのモジュールを使用するように実装を改めました3。
この新しい実装は、Firefox 3.6以降で導入されたjs-ctypesという技術に基づいています。Firefox 4では構造体による情報の受け渡しが可能になった事により、バイナリ形式のコンポーネントを開発せずにこのようなアドオンを簡単に実現できるようになりました。これまではビルド環境を整えるのが難しかったために対応できていなかったような環境でも、低レベルな処理が必要なアドオンを開発しやすくなっています。
まとめ
Firefox 4に対応したシステムモニターの新バージョンをリリースしました。Firefox 4ではこのような、低レベルの層と連携して動作するアドオンも開発しやすくなっています。
関連情報:システムモニターのこれまでのリリース情報
- CPUの使用率を表示するFirefoxアドオンをリリース(2009-10-19)
- CPUの使用率を表示するFirefoxアドオン「システムモニター」を更新しました(2009-10-20)
- CPUの使用率とメモリの使用量を表示するFirefoxアドオン「システムモニター」を更新しました(2010-10-05)
- CPUの使用率とメモリの使用量を表示するFirefoxアドオン「システムモニター」を更新しました(2010-10-19)