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金融機関からの運転資金借入

会社を運営するためにはお金が必要です。

事務所の家賃、社員の給料、PCの購入代金など毎月様々な支出が発生します。一方で収入は、毎月一定して入ってくるものもあれば、受託開発の場合など開発着手から入金まで半年以上かかるものもあります。この支出と収入のギャップがいわゆる運転資金です。

一般的に運転資金は一時的に発生するものではなく、事業を継続している間は常に存在します。また会社の規模が大きくなるとその額も増加します。

クリアコードの場合、だいたい月商の3から4ヶ月分が運転資金となります。また運転資金のうち、資本金で賄いきれない部分を金融機関から借り入れています。創業間もない頃は日本政策金融公庫から、現在は信用保証協会を利用して信用金庫から調達しています。

日本政策金融公庫

かつての国民生活金融公庫です。

創業前あるいは創業間もない企業に対して事業資金の貸し出しを行っています。比較的融資の条件は緩いですが、その分金利は高く設定されています。

クリアコードで利用したときの融資額は資本金と同額となりました。

信用保証協会

信用保証協会とは、企業が金融機関から資金調達する際に、金融機関に対して企業を保証する機関です。

規模の小さな企業や創業間もない企業が、金融機関から融資を受けるときによく利用されます。

また信用保証協会は、自治体などと連携して特定の条件にあてはまる企業を対象とした様々な融資プランを展開しています。クリアコードのある文京区では、創業支援資金、地球温暖化等環境対策資金といった制度融資があります。制度融資の中には企業が支払う利息の一部を区が補助するものもあります。

ここで実際にクリアコードで信用保証協会を利用して金融機関から融資を受ける際に検討した点や工夫した点を紹介します。

取引金融機関の選択

信用保証協会を利用する場合、実際に融資をするのは銀行や信用金庫といった金融機関になります。どの金融機関から融資を受けるのかは、融資を受ける側が選ばなければなりません。

都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合と様々な金融機関がありますが、クリアコードでは信用金庫を利用しています。これは融資を受ける額がちょうど信用金庫が扱うのによいサイズで、振込や納税など日頃の決済に利用するのに便利だったからです。おそらく都市銀行で扱うには金額が小さすぎたのでしょう。

融資を通じた金融機関との取引は長期に及びます。せっかく取引するのであれば取引を喜んでくれる金融機関を選ぶべきでしょう。数百万円の融資を面倒だと思う金融機関もあれば、よろこんで取組む金融機関もあるのです。

融資のタイミング

企業が融資を受けるのはお金が必要となる時ですが、金融機関が融資をしたいのは必ずしもその時とは限りません。例えば9月や3月は金融機関の期末の時期であり、融資残高の目標到達のため、融資に積極的になることがあります。このような時期に融資を受けることは、単に取引金融機関の担当者が喜ぶだけでなく、借り手が有利な融資の条件を獲得するチャンスにもなります。

クリアコードでは、5月頃に資金が必要となる状況にありましたが、前倒しして3月に融資を受けました。

また、金融機関や保証協会は主に財務内容を見て融資可能か検討します。そのため財務内容を判断するための資料として、借り手は決算書、試算表、資金繰表を提出します。クリアコードの場合、受託開発案件の納期などが影響して黒字の月もあれば赤字の月もあるという状況でしたので、ちょうど試算表の月次損益が黒字となるタイミングで融資を申し込みました。

「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」という言葉もありますから、余裕がある(現金残高が多い、黒字である)ときに融資を申込むのがよいでしょう。

まとめ

借入を通じた金融機関との取引は長期に及びます。返済が進んだ数年先にはまた運転資金を調達することもあります。取引金融機関は長く付き合えるところを慎重に選ばなければなりません。

また融資を申し込む際は、貸し手にとって貸しやすい=借り手にとって借りやすいタイミングを考慮することが大切です。