1週間ほど前になりますが、schoo(スクー)でリーダブルコードのWeb授業「名著『リーダブルコード - より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック』を解説者と一緒に読み解こう」の先生をしました。
事前に「受けたい」としていた人は1751人で、当日生授業に参加できたのは696人だったそうです。参加された方は有意義に学ぶことができたでしょうか。残念ながら当日参加できなかった方は、schooの生徒になると録画を観ることができます。気になる方は前述のschooの授業ページを確認してください。
内容
schooで授業をしたのははじめてだったのですが、みなさん積極的にコメントを書き込んでくれたので「Webを使った生授業での双方向のやりとり」を実感できました。コメントの流れが早く、リアルタイムでは確認できないコメントの方が多かったですが、後で確認しました。書き込んでくれていた中には見知った方もちらほら混ざっていてほっこりしました。ありがとうございます。
参加者の知識や経験にけっこう幅があったようでした。そのため、込み入った内容を扱う場合は進め方が難しそうです。(今回は本の一部をベースにしたのでそのあたりの難しさはあまりなかったです。)
当日使った資料は次の通りです。PDFはリンク先からダウンロードできます1。
資料を使った説明の後は質疑応答の時間がありました。1つだけ質問と回答を紹介します。この質問はリーダブルコード関連の講演をするとよく聞かれる質問です。
質問:おすすめのソース、勉強したソース等はありますか?
回答:自分が使っているオープンソースソフトウェアのソース2がおすすめです。
講演では「リーダブルコード(読む人が理解しやすいコード)を書くためには読む人としての経験がとても役に立つ」ということを話しています。そのため、どのソースを読んで「読む人の経験」を養えばよいか気になるのは当然の流れです。
質問する人は、おそらく、「講師も読んでいる○○のソースを読んで自分も経験を養おう」と考えていて、「○○のソースを読むとよいですよ」という回答を期待していることでしょう。しかし、おすすめは前述の通り「自分が使っているオープンソースソフトウェアのソース」です。
どうして自分が使っているソフトウェアを読むとよいのかというと、使い方やどう動くかがわかっているからです。動きがわかっていると、動きを対応させてソースを読むことができるので理解しやすくなります。読む人の経験を養えるだけでなく、実はこんな使い方もできたのか、こんな機能もあったのかと新しい発見もあるかもしれません。自分が使っているソフトウェアのソースだと楽しくソースを読めるはずです3。
ぜひ、「他の人が読んでいるソースを読んでみよう」ではなく、「自分が使っているソフトウェアのソースを読んでみよう4」という観点でソースを選んで読んでみてください。
続編
今回の授業は単発の企画なので続編の予定はありません。「解説」の著者とリーダブルコードについて考えてみたいという方は個別にご連絡ください。