2016年10月にオーム社から「新装版 達人プログラマー 職人から名匠への道」というプログラマーとしてよい仕事をするための本が出版されました。
https://amazon.co.jp/dp/9784274219337
内容
本書は1999年に出版された英語の本の翻訳です。そのため、内容は1999年当時のものです。そう聞くと時代遅れの内容だと感じます。しかし、驚くべきことに2016年のいま読んでも時代遅れになっている内容がほとんどありません。これは、本書の内容が一過性のものではなく時代に左右されにくい本質的なことだったということです。
そのため、これからプログラマーとしてよい仕事をしたい若い人にオススメしたい本です。(一過性の内容ではなく)本質的な内容を学べることはすばやくレベルアップすることにつながるからです。
ただ、若い人はまだピンとこない内容かもしれません。ある程度経験がないとピンとこないこともあるためです。ピンとくるかどうか不安な人は、本屋で立ち読みでもよいので「第1章 達人の哲学」を読んでみてください。30ページくらいです。ここだけでピンとくるか判断できるくらいの量の本質的な内容があります。不安な人はまずは第1章を確認するとよいでしょう。オーム社の新装版 達人プログラマーのページでサンプルファイルをダウンロードできるのですが、そのファイルでは第1章の途中まで確認できます。こちらも活用してください。
参考までに第1章の最初の段落を引用します。
常人と達人プログラマーとの違いは何でしょうか? それは、問題に対するアプローチとその解決手段についての考え方、スタイル、哲学であると言っていいでしょう。達人プログラマーは、眼前の問題を考えるだけでなく、常にその問題をより大きな背景の中で捉え、常により大きな問題を見つけ出そうとするのです。要するに、大きな背景を捉えることなしに、達人たり得る方法はありませんし、知的な解決、見識のある決定を行う方法もあり得ないのです。
若い人はこれからどんなプログラマーとしてやっていきたいか考えてみてください。与えられた作業を指示された方法で実現するプログラマーとしてやっていきたいでしょうか。なぜその作業をする必要があるのか、問題を解決する方法は提示された方法で妥当なのか、そもそもその問題設定は妥当なのか、そんなことを考え、よりよい決定をしながら問題を解決していく、そんなプログラマーとしてやっていきたいでしょうか。
2000年にもこの本の翻訳書が出版されていました。当時からよい内容という評価だったため、10年以上前にその本を読んだことがある人もいるでしょう。そんな人はぜひもう一度本書を読んでみてください。10年以上前にこうあるべきだよなぁと思ったことをいま実現できているかを確認する機会になるはずです。もしかしたら、当時はピンときていなかった内容が今はとてもグッとくる内容になっているかもしれません。
ぜひ再び本書を読んでみてください。
まとめ
よい仕事をしたいプログラマー向けの本、「新装版 達人プログラマー 職人から名匠への道」を紹介しました。よい仕事をしたいプログラマーは若い人でも若くない人でもぜひ読んでみてください。本質的な内容が書いてあります。