Fluentd v1.13.0をリリースしました。
これまで何度かブログにて言及していますが、クリアコードはFluentdの開発に参加しています。 Fluentd v1.12.1からは、リリースを含めたメンテナンス作業にも関わっています。
今回は、v1.13.0の変更点のうち、使い勝手に関係ありそうな変更をいくつか紹介します。
なお変更点の詳細についてはv1.13.0のCHANGELOGを参照してください。
in_tail
プラグインでスロットリングをサポートしました
in_tail
で大きなファイルを読むときに、読み込みにいったままなかなか処理が返ってこないという問題がありました。
v1.13.0ではread_bytes_limit_per_second
という設定で、読み込む処理量を制限できるようになりました。
<source>
@type tail
...
read_bytes_limit_per_second 4k
</source>
in_http
HTTP GETリクエストに応答するようになりました
これまでGETリクエストに対しては400 Bad Requestsを返すようにしていました。 そのため、Azure Appのヘルスチェックが機能しないという問題がありました。
v1.13.0ではGETリクエストに200 OKを返すようにしたので、GETリクエストでヘルスチェックを行えるようになりました。
ログローテーションの設定を記述できるようになりました
これまでFluentd本体が実装しているログローテーションの指定は --log-rotate-age
もしくは --log-rotate-size
をコマンドライン引数から指定することになっていました。
Windowsでインストーラを使って導入した場合、Fluentdはサービスとして起動するようになっています。
そのため、ログローテーションの設定をカスタマイズするには、サービス登録時の--reg-winsvc-fluentdopt
引数を指定しなおしてサービスを再登録するか、
対応するfluentdopt
レジストリを直接編集するしかない状態でした。
v.1.13.0では設定ファイルでこれら設定をカスタマイズすることができるようになりました。
<system>
<log>
rotate_age 5
rotate_size 1048576
</log>
</system>
log
セクション配下にrotate_age
もしくはrotate_size
を指定します。
その他
in_tail
関連の不具合を修正しているので、より安定して使えるようになっています。v1.12からのアップグレードをおすすめします。
さいごに
クリアコードではFluentd/Fluent Bitのサポートサービスを提供しています。 また、Fluentd/Fluent Bitに携わりたい開発者も募集しています。 こちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。