RubyKaigi 2025の3日目の夜にアンドパッドさんが開催するコード懇親会のお手伝いをする須藤です。
2025年3月19日の10:00から参加登録できるので、「コードで懇親?楽しそう!」と思うRubyKaigi 2025参加者は登録してね。
コード懇親会とは
コード懇親会は7年前に私が思いついた懇親会のスタイルです。普通の懇親会とはちょっと違うコンセプトの懇親会です。
普通の懇親会は飲食物が用意された状態で各参加者がそれぞれ違う参加者と話をして懇親します。ちょっとしたトークや催し物が用意されることもあります。
コード懇親会はその名の通りコードを軸に懇親します。一緒にコードを書いたり、一緒にコードを読んだり、どうしてこんなコードになっているのかみんなで考えたり作者に聞いたり。そんな感じで懇親します。
そんなことをして楽しい時間になるの?って思いますよね。楽しい時間になるはず!特にRubyistなら!Rubyは楽しくプログラミングできるように設計されたプログラミング言語です。だったら一緒にRubyでコードを読み書きする時間も楽しい時間になるはずだよね。そういうコンセプトです。
とは言っても、やっぱり人によると思います。「一緒にコードを読み書きする」と聞いて「楽しそう!」と感じる人はコード懇親会を楽しめるでしょう。一方、「?」と思う人はそうでもない可能性が高そうです。そんな人は、自分が楽しめそうな他のイベントを選んで参加してください。おそらく https://rubykaigi.org/2025/events/ にイベントリストが公開されるはずなので、そこで自分が楽しめそうなイベントがきっと見つかるはずです。(でも、言葉では理解できなかったけど体験したら理解できた!となる人もいる気はするので体験して自分は楽しめるかどうか確認して欲しいとは思っています。)
なお、他のドリンクアップ系イベントと違ってお酒はない予定です。RubyKaigi 2025では毎晩お酒を飲みたい!という人は別のイベントの方が向いています。あるいは、コード懇親会が終わった後に一杯やりに行ってください。21:30に終了予定です。
過去のコード懇親会情報
言葉での説明だけではイメージがつかない人向けに過去のコード懇親会の様子がわかる情報をおいておきます。参考にしてください。
コード懇親会は過去にRubyKaigi 2018と2019に開催されたことがあります。このときはSpeeeさんが主催してくれました。Speeeさんがこのときのことをブログ記事にしてくれているので読んでみてください。
参加者の感想もあります。
Xの過去のポストを眺めても雰囲気がわかるはず。
今回のチャレンジ
これまでは、私がその場で参加者の興味を聞いて同じ興味を持つ人たちでテーマごとにグループを作って懇親していました。今回はそこをちょっと変える予定です。このスタイルだとどんなテーマのグループができるかは参加者次第になります。今回は、事前にいくつかのテーマを用意して、そのテーマのグループは確実に用意することにしました。従来のスタイルもキープするので、「事前にあるテーマの中にはそんなにピンとくるものがないけど、コードで懇親できたら楽しそうだなー」という人でも大丈夫です!
どんなテーマを用意しているかを紹介する前に、どうして事前にテーマを用意することを試したくなったかを説明します。
RubyKaigi 2024のコード懇親会のとき、途中で咳さんがふらっと来てくれたんですよ。せっかく咳さんが来てくれたので、既存の(dRubyがテーマじゃない)グループの1つに入ってもらってdRubyを紹介してもらいました。dRubyを初めて体験した人たちはだいたい「え!?なにこれ!?すごい!?どうなっているの!?え!?こんな小さな実装で動くの!?」という気持ちになるのですが、そのグループの人たちもそんな気持ちになっていたようでした。咳フリークの私としては、コードで楽しむならこんな体験もして欲しいよなぁと思うわけですよ。
でも、参加者の興味だけを基準にテーマを決めるとdRubyグループはできないのです。最近の人たちはdRubyを知らないし、こういう体験をして欲しい人はdRubyをまだ知らない人だからです。ということで、事前にいくつかテーマを用意して、「こういうやつ、今まで興味がなかったと思うけど、だまされたと思って触ってみない?」とすることにしました。「マスター、今日のオススメは?」みたいな感じで自分が今まで触れたことがない世界に触れるRubyKaigiでもいいんじゃない?
ということで、今年はdRubyも含めて次の5テーマを用意します!dRubyももちろん体験して欲しいのですが、他のテーマもぜひ体験して欲しいので、マスターのオススメを体験したい人はコード懇親会に来てね。
- dRuby: dRubyは分散オブジェクトシステムで、リモートのオブジェクトをローカルのオブジェクトと同じように扱えます。dRubyをまだ体験したことがない人にこそ選んで欲しいテーマです!dRuby作者の咳さんと一緒に楽しめます。
- MRI (Matz Ruby Interpreter/CRuby): まつもとさんが実装し始めたRuby実装であるMRI(
ruby
コマンドで起動するやつ)をハックします!Rubyは使っても楽しいし、Ruby自体をいじっても楽しいのです。長年MRIを開発しているささださんさんと一緒に楽しめます。なお、ささださんはRubyKaigi 2025で本屋さんをやっていて、本屋さんの後片付けをしてからコード懇親会に参加します。本が売れるほど後片付けが楽になるので、本屋さんで買ったり本屋さんを宣伝したりして本屋さんを応援しよう! - TRICK/Reline/IRB: TRICKは奇妙なRubyスクリプトのコンテストです。TRICK 2022の金賞受賞者であるぺんさんと一緒に奇妙なRubyスクリプトを楽しめるテーマです!奇妙なRubyスクリプトって何?という人はRubyKaigi 2024のぺんさんのキーノートを見てね。そんなぺんさんはRelineとIRBのメンテナンスもしているので、TRICKだけではなくRelineとIRBも楽しめるテーマです。RelineとIRBはターミナルプログラミングをもりもりしていますが、奇妙なRubyスクリプトでターミナルプログラミングをすることもあるので、無関係な話ではないのです。
- RubyGems/Bundler: Rubyスクリプトを書くときになくてはならないRubyGems・Bundlerの仕組みを知ったり、開発をしたりして楽しめるテーマです!RubyGems・Bundler「も」メンテナンスしているしばたさんと楽しめます。RubyGems・Bundlerを使うばかりの人はこの機会にRubyGems・Bundlerがどうなっているのか?どう開発されているのか?とかを体験してみてね。
- Red Data Tools: Red Data ToolsはRuby用のデータ処理ツールを提供するプロジェクトです。Red Data Toolsの各種プロダクトをRed Data Toolsメンバーのかつべさんと一緒に体験できます!「Rubyでデータ処理?別の言語を使った方がよいのでは…」という気持ちの人が多いと思いますが、データ処理だってRubyで楽しくやりたいじゃないですか!そんな人は楽しめるはずです!
まとめ
RubyKaigi 2018・2019でSpeeeさんに開催してもらっていたコード懇親会をRubyKaigi 2024・2025ではアンドパッドさんのおかげでまた開催できるようになりました!ありがとうございます!
Speeeさんが https://github.com/speee/code-party/ のコンテンツをCC BY 4.0にしてくれたので https://github.com/andpad-dev/code-party で再利用できました。
Rubyで楽しくプログラミングしている人は楽しい時間になると思うので「おもしろそう!」と思った人はコード懇親会に参加してね。2025年3月19日の10:00から参加登録できます。