12月4日に開催された札幌Ruby会議03に参加し、ライトニングトークで少し話しました。話さなかったことと感じたことを残しておきます。
文書検索ラングバの話をするつもりでしたが、もっと話したいことができたのでそっちを話すことにしました1。それが「デバッグ力」についてです。
デバッグ力?
「デバッグ力」とは一般的な用語ではありません。実際、検索してもほとんど使っている人はいません。札幌で伝えたいことを表す言葉に一番しっくりくるのが「デバッグ力」だったので、そう呼ぶことにしました2。
コンピュータの世界では、「バグ」は「不具合」とか「問題」といった意味で使われます。デバッグとはバグを取り除くこと、つまり、問題を解決する作業です。プログラマは問題を解決していくことで、徐々に目的を達成するプログラムに近づけていきます。「デバッグ力」には、目的のものへ近づくための力、前へ進む力という意味をこめています。
デバッグ力を発揮するために大事なことはひとつずつ問題を解決していくことです。便利なツールやtipsなどはいろいろありますが、一番大事なことはこの姿勢です。ひとつずつ、問題と向き合って、事実から目を逸らさずに、ていねいに、順番に、解決していきます。この姿勢で問題と向かい合えるようになったら、あとは、テクニックやツールなどを覚えながら少しずつうまくなっていけばよいのです。ひとつずつ、ひとつずつ、ひとつずつ。順番に解決していきます。簡単そうに聞こえますが、けっこう難しいことです。わりとすぐに忘れてしまいます。大変なことなのでなかなか勧めづらいくらいです。しかし、正しい方向に進んでいるかの判断基準になるくらい覚えておきたいことです。
このデバッグ力の基本はプログラムに限定されません。もっと広く応用できるものです。デバッグ力を使って、前へ進んで欲しい、誰かが前へ進むことを助けてほしい、誰かが前へ進むことを助けようとしている人を助けてほしい、そういうことはステージでは話しませんでした。まだ、自分ができていないというのもありますし、みんなの前で話すには少し恥ずかし過ぎました。もう少し自信がでてきたら、個別にもっとていねいに伝えたいと思っています。
札幌Ruby会議03
札幌Ruby会議03では、しまださんがよく使う「感極まった」を、多くの参加者も使っていました。冗談の意味合いも多くあるでしょうが、これは、参加者がしまださんと同じ視点に立ったからではないかと思っています。しまださんの想いが伝わったのだと思います。しまださんの発表者紹介はとても想いがこもっていますが、参加者も同じくらい想いをこめて誰かを紹介できるようになっているのではないでしょうか。だとしたら、これはとてもステキなことです。
ところで、札幌由来の人たちは頑張りすぎではないでしょうか。彼らを助けることができるようになりたいと思います。
先輩芸人より。