ククログ
Thunderbird 136の起動時に「設定ファイルを正常に読み込めませんでした。システム管理者に問い合わせてください。」と言われる原因と対処の事例
FirefoxやThunderbirdには、古い集中管理の仕組みとしてMCD(Mission Control Desktop)という機能があります。 元々はシステム管理者が決めた設定値を各端末のソフトウェアに強制適用するための物でしたが、現在その役割はポリシー設定機能が担うようになってきており、この用途においてMCDは、ポリシー設定機能では制御できない部分を補うために使われる程度となっています。
このMCDの設定ファイルを使用している環境では、FirefoxやThunderbirdの更新後に、起動時に「設定ファイルを正常に読み込めませんでした。システム管理者に問い合わせてください。」というメッセージが表示されるようになることがあります。 最近も、Thunderbrird 136への更新でこの現象が起こるようになったとのご相談をお客様から頂きました。
詳しく調査したところ、Thunderbird 136において、確かに同様のトラブルが起こりやすくなるような変更があったことと、多くの場合はモジュールの読み込みを行っている箇所を修正するだけで問題を解消できることが分かりました。 本記事では、この問題の背景事情と回避方法をご紹介します。
nginxでフォワード先を制限する際に気をつけるべきこと
こんにちは。データ収集ツールFluentdやWebサーバーnginxなどのサポートサービスを担当している福田です。
この記事では、nginxでフォワード先を制限する際の注意点を紹介します。
nginxをフォワードプロキシとして使うケースを考えます。 その際、セキュリティー等の目的でフォワードする宛先を制限したい、ということがあります。 これは一見簡単な設定で実現できそうかもしれませんが、実は注意するべき点が多くあります。
例えば、Hostヘッダー偽装(Hostヘッダーフォージェリ)に対処するため、$http_host
ではなく$host
を使う、という話は有名かもしれません。
しかし、$host
はポート番号を含まないため、ポート番号も含めてフォワードするには工夫が必要です。
このように宛先制限には注意点があります。 本記事ではそれらを解説します。
Groonga用のMariaDBのutf8mb4_uca1400照合順序互換ノーマライザー
Mroongaの開発をしている須藤です。MroongaはMySQL/MariaDB/Percona Serverからいい感じにGroongaを使えるようにするストレージエンジンです。Groongaは全文検索エンジンなので、MySQL/MariaDB/Percona Serverだけで(ゼロETLで!っていうとナウいんでしょ!?)Elasticsearchとかなしにいい感じに高速高機能全文検索機能を実現できます。
そんなMroongaは10年くらい前からMariaDBにバンドルされています。MySQL・MariaDB作者のMontyさんがなんかの日本のイベントに来ていたときになんか話して「バンドルするか!」みたいな流れになったような気もするし、それとは別のところでなんやかんやしたような気もして、よく覚えていないのですが、バンドルされています。
なんだろう、思い出せないーと思ってインターネットを漁ってみたら、2014年のMyNA会で使った「MariaDBにバンドルされていないMroonga」になんか関連情報がありますね。歴史に興味がある人は眺めてみてね。
まぁ、そんなMroongaですが、MariaDBにバンドルされているMroongaの更新が大変で全然更新できていません。でも、それはまずいよねぇということでまた数年ぶりにチャレンジしています。で、今回はMroongaのコピーをMariaDBに入れるんじゃなくて、git submodule
でMroongaを入れようとしています。コピーだと、MariaDBが持っているMroongaの方にだけ最新MariaDBの対応が入って、本家のMroongaでは気づかずに「あれー新しいMariaDBでビルドできなくなってるー」みたいなことになるからです。
だいぶ前置きが長くなりましたが、MariaDBにバンドルするMroongaを更新するために、最新のMariaDBでも動くようにする作業をしています。
Termuxに新たにパッケージを追加する方法
本記事を書いている2025年3月、Google PixelでLinuxターミナルが動作するようになり、話題となりました。
今回は、従来からあるAndroid向けターミナルエミュレーターアプリであるTermuxに、それまで利用できなかったパッケージを新規で追加する方法について紹介します。
GroongaでApache Arrowフォーマットを使ってみるよ!
Apache Arrow東京ミートアップ2025に参加予定の阿部です。
GroongaはApache Arrowフォーマットでのデータロードと検索結果の取得に対応しています。 今回は実際にそれを使ってみる企画です。
Apache Arrowフォーマットのデータを作るところからやってみます。 次の流れで進めていきます。
- Apache Arrowフォーマットのデータを作る
- GroongaにApache Arrowフォーマットでデータをロードする
- Groongaで検索してApache Arrowフォーマットでデータを得る
Apache Arrow 20.0.0からAPT/Yumリポジトリーが変わるよ!
Apache Arrowの開発に参加している須藤です。そろそろApache Arrow 20.0.0がフィーチャーフリーズされて、4月の中旬から下旬くらいには20.0.0がリリースされます。そんな20.0.0で予定されている変更の1つであるAPT/Yumリポジトリーに関する変更を紹介します。
互換性があるように変更するのでいきなり動かなくなることはないはずですが、長い目で見ると変更に追従しておいて欲しい、といった変更になります。
RubyKaigi 2025 3日目にアンドパッドさんとコード懇親会を開催するよ! #rubykaigi #codeparty
RubyKaigi 2025の3日目の夜にアンドパッドさんが開催するコード懇親会のお手伝いをする須藤です。
2025年3月19日の10:00から参加登録できるので、「コードで懇親?楽しそう!」と思うRubyKaigi 2025参加者は登録してね。
Microsoft Office製品のファイル内の文字列を検索、置換する
OfficeStringReplacerというMicrosoft Office 製品1のファイル内の文字列を検索・置換するツールを開発した橋田です。
Office文書に含まれる文字列の検索、置換処理を素直に実装するとものすごく時間がかかりますが、OfficeStringReplacerでは現実的な時間に収まるように工夫をしています。 この記事ではその工夫の詳細について解説します。
-
Microsoft Office、Access、 Excel、 PowerPoint、 Word は、マイクロソフト コーポレーションの商標です。 ↩