RubyKaigi 2025でGoodbye fat gem 2025というfat gemをやめない?という話をしてきた須藤です。
なお、クリアコードはシルバースポンサーとしてRubyKaigi 2025を応援しました。
関連リンク:
内容
内容は2025年、fat gemをやめるを(gemメンテナーじゃなくて)ユーザーにも伝わるようにユーザー視点でまとめなおしたつもりです。gemメンテナーかどうかで伝わりやすさが違う気がしますが、まずはスライドで私の主張が伝わるか確認してみてください。伝わらなかったら前述のブログ記事も呼んでみてください。ユーザー視点のまとめかたではあまり深刻さが伝わらない気がしたので、発表ではキャッチーな感じで伝えたつもりですが、伝わったでしょうか?
要点はこうです。
- ユーザーが心地よいと感じるfat gem体験を維持するためのメンテナンスコストが高い
- このままユーザーがfat gemのメンテナンスコストが高い状態を求め続けるとgemメンテナーが減ってしまってRubyエコシステムに負の影響があるのではないか
- ユーザーの利便性とgemメンテナーのメンテナンスコストのバランスを考えたRubyエコシステムを考えられないか
私の提案とは真逆のGoals for Binary Gems ("Wheels")という話もあったりして今後どうなるかはわからないのですが、RubyGemsの人たちとはお話しないといけないなーという気持ちになりました。ということで、RubyKaigi 2025中になけなしの英語でリンク先の記事を書いていたSamuelさんにちょっとお話にいったり(たぶんほとんど伝わっていない)、BundlerのSlackとかWhere is "Wheels" proposal discussed · rubygems · Discussion #8575とかで方向性を相談できない?とか声をかけることは始めました。
この件について、今、ユーザーのみなさんができることはほとんどないと思うんですが、どうにもならなくなる前には知っておいて欲しいなぁと思ったのでした。RubyKaigiで共有できて助かりました。持ち時間が30分で詳しい話はできなかったのですが、この件についてなにか取り組みたい人とか会社さんとかがいればお声がけください。一緒によりよいRubyのエコシステムを模索していきましょう。
RubyKaigi 2025の他のこと
せっかくなので発表以外のRubyKaigi 2025のことも書いておきます。
コード懇親会
昨年に引き続き、アンドパッドさんがコード懇親会を開催してくれました。私は企画とか進行とか運営としてお手伝いしました。
今年は事前にテーマを決めるということを試してみました。参加した人たちからの感想をまだ聞ききれていないのでアレですが、うまくいった部分もあればそうでもなかった部分もあったかなぁという感じがしています。なお、現時点で集まっているアンケート結果のサマリーはこんな感じです。まだ出していない人は提出方法を確認して出しておいてね。来年どうするかの参考にします。また、コード懇親会自慢大会という「コード懇親会どうだった?」というアフターイベントを5月12日(月)の夜に開催するので、そこでも感想を教えてもらえるとうれしいです。
運営観点では、会場をうまく準備できなかったのがアレでした。去年のコード懇親会はさくらインターネットさんに協力してもらってちゃんとしたWiFiもあるしスペースにも余裕のある会場を用意できたのですが、今年はWiFiのない普通の会議室にモバイルWiFi的なやつを持ち込んで開催しました。正直かなり厳しかったですね。。。帯域も狭く、通信状況もよくなかったです。スペースにも余裕がなくて人の移動もしにくく、懇親機会を阻害していた感じがします。下見とかできれば気づけていたかもしれないんですが、そこまではできないんですよねぇ。。。来年のRubyKaigiは函館ですが、函館でちゃんとしたWiFiがあってゆったりしたスペースがあるところを知っている人はぜひ教えてください!
dRubyKaigi
コード懇親会に参加してくれていた咳さんと江渡さんがそのあとお食事に行ったことは知っていたので、コード懇親会の後片付けをしたあとに混ぜてもらいました。大平寿司本店というところですごくおいしかったです。江渡さんが毎日来ていたというのも納得でした。行ってみたらコード懇親会でdRubyをやっていた人たちがいて、私も久しぶりにdRubyの話をできて楽しかったです。
コード懇親会でdRubyをはじめて触った人たちはどんな気持ちになったのかな。
test-unitの並列化対応
2日目の夜はRuby開発さんのDrinkupに混ぜてもらいました。こちらもおいしかったです。ありがとうございました。助田さんとDuckDBのことを話せるかも?と思っていたのですが、RubyKaigi 2025には参加していないとのことでした。残念。
Drinkupの後に同じDrinkupに参加していたono-maxさんと少しお話できました。(席が離れていて近くの人以外とはお話できなかった。)Rubyのtest/unitをtest-unit gemに置き換えたいんだよねぇという話を聞きました。(あわせて読みたい:Rubyのテスティングフレームワークの歴史(2014年版))ちょうどtest-unitで並列テスト実行できるように実装しているという話をしたので一緒にやってくれるかも?
RDocへの拡張機能基盤の実装
私は2024年度Rubyアソシエーション開発助成に採択されているRDocへの拡張機能基盤の実装のメンターをしているのですが、ちょっとRDocのメンテナーたちと相談したほうがよさそうな感じだったので、Stanさんにコード懇親会に来てもらって相談する場を用意しました。
その結果、大倉さんがAdding YARD document support to RDoc · Issue #1344 · ruby/rdocに今後の進め方をまとめてくれました。一段落しそうです。
Rabbitユーザーへのショッカー人形配り
Rabbitのユーザーグループ名はRabbitショッカーなので、Rabbitユーザーにはショッカー人形(私のアイコンのやつ)を配っています。今回は次の人に配りました。Rabbitショッカーへようこそ!
ささださんの本屋さんのお手伝い
コード懇親会を手伝ってくれたささださんが、本が売れ残ると後片付けに時間がかかってコード懇親会に行くのが遅くなっちゃうかもと言っていたので、ささださんの本屋さんのお手伝いもしていました。リーダブルコードのサインとか店員とか。ささださんのお子さんたちが店員さんをしていた時間帯もありました。RubyKaigi 2025初日に鳥井さんとお子さんたちに空港でばったりあったり会場まで行くタクシーに相乗りさせてもらったりと私の顔を覚えてもらえていたので私も一緒に店員をしていました。お子さんたちと一緒に店員をしていてささださんの話は聞けませんでしたが、それはそれでよいのです。
RubyKaigi 2025に来ていた人は本屋さんに来た人もそうでない人もアンケートを答えておいてね。
まとめ
私のRubyKaigi 2025をまとめました。なんか忘れていることとかもある気がするけど、もうだいぶ長いのでこのへんで。。。
そんなクリアコード(?)とお仕事したかったりなんか一緒にやりたい人はお問い合わせフォームよりお気楽にお問い合わせください。