ククログ(7)
Mroonga: Ubuntuのパッケージをリビルドして公開する方法
阿部です。
Mroongaのパッケージ提供やLaunchpadの利用を初体験したので、 その経験のまとめ記事です。
具体的にはMroongaをUbuntu向けにリビルドしてパッケージ提供する手順の記事です。 今回はMySQL 8.0向けのパッケージの例です。
バッチが整備されているので実行の手順と、バッチの中身の簡単な解説記事です。
(Launchpadでパッケージ提供する方法を1から解説記事ではありません。 その解説記事はこちら)
公開のOSS開発プロジェクトの業務での開発事例:Waterfoxのサイドバー開発からのFirefox用アドオン「Tree Style Tab」の改善(開発編)
結城です。
筆者個人に寄せられたWaterfoxのサイドバーUI開発に関するご相談を当社の業務として手がけた件(参照:Waterfoxプロジェクトのブログにおけるアナウンス)について、前編の記事では交渉と作業内容の検討段階の経緯をご紹介しました。
前編では「Waterfoxのためのモジュール開発」の趣が強い話でしたが、最後の段になって、実は最終的な落とし所はそれとはやや見え方が異なる「WaterfoxプロジェクトとTree Style Tab(以下、TST)プロジェクトとのコラボレーション」の形になった、ということに触れました。 後編となるこの記事では、「調査・開発を進める過程で、何故そのようにゴールが変わったのか」を説明した上で、主に「既存の開発プロジェクトに対する特定顧客向けの機能追加の要件をどのように分離したか」に焦点を当てて、実際に行ったことをご紹介します。
Fluent Package v5.0.3リリース - Windows版でサービス起動が遅い問題を修正
こんにちは。Fluentdのメンテナーの福田です。
2024年3月29日にFluent Packageの最新版となる v5.0.3 をリリースしました。
Fluent Packageとは、コミュニティーが提供しているFluentdのパッケージです。 これまで提供していたtd-agentが2023年12月31日限りでEOLとなり、 Fluent Packageはその後継パッケージにあたります。
本リリースでは、いくつかの重要なバグ修正を行いました。 特にWindows版に関しては、サービス起動が遅いため起動がタイムアウトすることがあるなど、起動に関する不具合を修正しています。 この記事では、メンテナーの観点からFluentdの最新パッケージの動向を詳しく解説します。
collectdのLuaプラグインでより多彩なフックを利用できるようになりました
システムやアプリケーションのメトリクス情報をあつめるソフトウェアの1つにcollectdがあります。 今回はcollectdの開発版で利用可能になった、Luaプラグインに追加されたフックについて紹介します。
Redmineのプラグインの作り方 - UNCプラグインを例にして
阿部です。
UNC形式のパスをクリップボードにコピーするRedmineプラグイン を開発しました。 それを通してRedmineのプラグインを一から作る方法について学んだので、その内容を紹介します。
作ったときの私の知識レベルが以下なので、そのくらいの方であれば参考になる内容だと思います。
- Redmineは普段利用している
- RedmineはRuby on Railsで開発されているらしい
- コードは読んだことがない
- Ruby on Rails自体は初心者
- Redmineのプラグイン開発の経験もなし
Fluentd: in_tailプラグインの基本的な使い方をメンテナーが解説
こんにちは。Fluentdのメンテナーの福田です。
Fluentdは、様々なデータソースからデータを収集し、様々な出力先へ転送することができる便利なフリーソフトウェアです!
Fluentdでは、プラグインを組み合わせることで様々な用途を実現できます。 その中でも、ファイルからログを収集したい場合にはin_tailプラグインがよく使われます。
しかし、ファイルと一言で言っても、その更新のされ方やログローテートのされ方は様々です。
加えて、in_tail
プラグインにはとても多くの設定項目があります。
本記事では、
- まずはこれを把握すれば、大体のケースで
in_tail
プラグインを問題なく使える!
という点をFluentdメンテナー視点でいくつか解説します。
Fluentdを使ってみたいけど設定がよく分からず使えていない、とか、使っているけど設定にあまり自信がない、という方は、ぜひご覧ください。
公開のOSS開発プロジェクトの業務での開発事例:Waterfoxのサイドバー開発依頼(契約編)
結城です。
先だってFirefoxのフォーク版の一つとして知られるWaterfoxプロジェクトのブログにてアナウンスがあった、Waterfoxの次期バージョンにおける「タブのプレビュー画像を伴った縦置き型のタブバー」の開発を、当社業務の一環として筆者が担当させて頂きました。
先方のブログでも言及されている「仮想スクロール」の技術的な詳細については、筆者個人のブログにて、解説記事を別途公開しております。 ここでは、それとは別の切り口として、「個人の開発者宛に頂いた連絡を、どのようにして企業の案件として請け負い、成果をオープンソース開発プロジェクトに還元したか」に焦点を当て、前後編に分けて、前編(この記事)では初期の交渉と仕様検討段階で行ったこと、後編では実装段階で行ったことをご紹介します。
UbuntuのAPTを使用して、.debパッケージでサードパーティリポジトリを登録しパッケージをインストールする仕組み
最近、Groongaチームに加わると同時に普段使いのmacOSからUbuntuに乗り換え、まだ不慣れな思いをしている児玉です。
Groongaの開発環境を整えることになり、Groongaの最新版をソースコードからビルドするためにサードパーティのリポジトリからパッケージをインストールする場面に直面しました。パッケージの公式サイトを見ながら手順通りにインストールできたものの、その背後にある仕組みが理解できていない状態でした。この状態に少々モヤモヤし、気になっていた気持ちを社内でつぶやいたところ、Debian Developerの林先輩が.debパッケージでサードパーティリポジトリを登録しパッケージをインストールする仕組みを教えてくれました。今回は、その貴重な学びを共有します。
Fluentd Update - Fluentdとパッケージの最新動向についてOSC 2024 Online/Springで発表しました
林です。
2024年3月1日・2日に開催されたOpen Source Conference 2024 Online/Springにおいて、「Fluentd Update - Fluentdとパッケージの最新動向について」と題した発表を林・福田の両名で行いました。 1日目のC会場にて実施した発表内容を紹介します。
fluent-package不具合情報 - Windows版で環境によってはFluentdワーカープロセスの起動ができないことがある
クリアコードはFluentdを利用する法人様に向けてFluentdのサポートサービスを提供しています。そのサービス内容の一つとして、Fluentdで何らかの不具合があってお客様に重大な影響が懸念される場合に、(契約形態にも依りますが)プッシュ型で情報をお知らせするサービスも提供しています。
今回、fluent-packageやtd-agentが環境によってはワーカープロセスを起動できない問題があることが発覚しましたので、その情報をククログでも紹介します。