年のはじめなので、2017年にやりたいことと2016年のまとめを書きます。
2017年にやりたいこと
まず、今年やりたいことです。
設立当時からクリアコードが大事にしていることは次の2つです。
-
継続的にフリーソフトウェアの考えを実践すること
-
ソフトウェアを継続して改良してくいくためにクリアなコードを書くこと
これらをもっと実現するために2017年は仲間を増やしていきます。仲間は、クリアコードのメンバーという形はもちろん、そうでない形でもよいです。そうでない形というのは、たとえば、OSS開発支援サービスを通じて一緒に開発をする人たちやOSS Gate(サイトがカッコよくなりました!)で一緒に活動する人たちです。
クリアコードのメンバーとして取り組みたいという方は採用情報を確認してみてください。
採用情報には古くなっている情報があるので今月中に更新します。今はクリアコードのメンバーが開発に関わっているフリーソフトウェアを一緒に開発する、となっていますが、クリアコードのメンバーが現時点ではまだ開発に関わっていないフリーソフトウェアでもよいことにする予定です。やりたいことは「一緒に開発することでお互いに一緒にクリアコードで仕事をしたい人かを確認する」ことなので、それを達成できるならクリアコードのメンバーがすでに開発に関わっていなくてもよいのです。
2016年のまとめ
それでは、2016年のことを月ごとにふりかえります。
1月
2015年10月からはじめたワークライフバランス推進に関する取り組みをまとめました。この取り組みの目的は「クリアコードのメンバー全員が働きやすい環境を用意する」ことです。その結果として「クリアコードのメンバー全員が十分に能力を発揮できる」ことを目指しています。
この取り組みで導入した在宅勤務制度を一番活用しているのは週4日在宅勤務をしている者です。育児のために在宅勤務を利用しています。時短勤務も検討していましたが、通勤時間がなくなることにより勤務時間を減らさずに育児をできています。このケースではワークライフバランスの改善と能力の発揮を両立できています。
他の者は月に数回程度の在宅勤務でワークライフバランスを改善しています。
1月30日には1回目のOSS Gateワークショップを開催しました。ビギナー(OSS開発に参加したことがない人)が4名と少なめでしたがメンター(OSS開発経験者)にとってはワークショップを経験できたことが有意義でした。
2月
2月8日には「『nginx実践入門』出版記念!執筆者らが語る nginx Tech Talks」でgroonga-httpdの紹介をしました。「全文検索nginx」というタイトルを思いついたときは「しめた!」と思ったものでした。
次の日の2月9日(年に一度の肉の日!)には「MySQLとPostgreSQLと日本語全文検索」でMroongaとPGroongaの紹介をしました。このイベントは好評でこのあと続編を2回開催することになります。
3月
3月16日には「第1回 法人向けFirefox導入セミナー」でFirefoxの法人利用について紹介しました。
3月26日には2回目のOSS Gateワークショップを開催しました。この回まではビギナーを集めるのが大変という状況でした。次回以降はビギナーはたくさん集まるようになり、今度はメンターを集めるのが大変という状況に変わっていきます。
4月
Rubyist Magazine(るびま)0053号にクリアコード代表取締役の須藤へのインタビューが掲載されました。
Redmineの全文検索プラグインをフリーソフトウェアとして公開しました。Mroonga・PGroongaを活用しています。
WEB+DB PRESS Vol.86特集「1年目から身につけたい! チーム開発 6つの心得」が全文公開されました。クリエイティブ・コモンズのBY-NC-SA(表示・非営利・継承)で利用できます。営利目的に使う自由はありませんが、変更・再配布は自由です。技術評論社さんにお願いしてできるだけ自由に利用できるようにしてもらいました。
5月
Mozilla BlogにFirefoxアドオンのWebExtensions移行についての記事を寄稿しました。
5月28日には「東京Ruby会議11」でCアプリケーションへのRubyインタープリターの組み込み方を紹介しました。これがきっかけでRuby 2.4にrb_gc_adjust_memory_usage()
が入りました。
なお、東京Ruby会議11と同日・同建物で第3回目のOSS Gateワークショップが開催されました。この回からビギナーの参加が多数になりました。この結果、このワークショップの課題は、「ビギナーをどうやって集めるか」から「多数のビギナーにどう対応するか」に変わってきました。
6月
6月9日には「MySQLとPostgreSQLと日本語全文検索2」で初心者向けにMroongaとPGroongaを紹介しました。
OSS開発支援サービスを開始しました。去年からSpeeeさんにもサービスを提供しています。業務の中でエンジニアがOSS開発に参加することはSpeeeとして価値があるということで利用されています。Speeeさんのエンジニアの中にはこのサービスがきっかけでOSS開発に参加したエンジニアがいます。
自分の会社でもOSS開発に参加していきたいという方はお問い合わせください。
7月
7月22日には「MariaDBコミュニティイベント in Tokyo」でMroongaを紹介しました。これがきっかけとなり、その後、以下の展開がありました。
クリアコード設立記念日である7月25日にはクリアコード10周年祝いを開催しました。会場をOSS開発支援サービスを提供しているSpeeeさんに提供してもらうなどいろいろな方々に協力してもらって開催できました。ありがとうございました。
7月30日には4回目のOSS Gateワークショップを開催しました。この回から多数のビギナーに対応するために「サポートメンター」を導入しました。
8月
8月はTreasure Dataさんから依頼を受けて開発に参加しているFluentd関連の情報をまとめました。
以前はGroongaも未来検索ブラジルさんから依頼を受けて開発に参加していました。(今はクリアコードが自社の業務の一環として開発に参加しています。)
自社のOSSの開発に参加してほしいという方はお問い合わせください。
9月
9月1日には「Speee Cafe Meetup #02」で「OSS開発者を増やしたい!」という話をしました。
9月8日から10日はRubyKaigi 2016にスポンサーとして参加しました。クリアコードは次の2つの発表をしました。
9月24日には札幌で1回目のOSS Gateワークショップを開催しました。初の東京以外での開催です。なお、同日に東京でも5回目のOSS Gateワークショップを開催しました。
9月29日には「MySQLとPostgreSQLと日本語全文検索3」でMroongaとPGroongaの導入方法例を紹介しました。RubyとPythonでの例になっています。
10月
技術情報をいくつかまとめました。
11月
11月26日には東京で6回目のOSS Gateワークショップを開催しました。なお、同日に札幌でも2回目のOSS Gateワークショップを開催しました。
12月
12月3日にはPGConf.ASIA 2016でPGroongaを紹介しました。PostgreSQLでビジネスをしている方々と話をできたのがよかったです。
まとめ
2017年にやりたいことは仲間を増やすということであると宣言しました。
2016年の活動もまとめました。
2016年はほぼ毎月発表していました。外向けの活動は今後も継続していきます。
2016年のはじめには知見の言語化を強化していきたいとしていたのですが、それはあまりできませんでした。発表内容紹介とツール紹介・機能紹介が多かったです。2017年こそは知見の言語化を強化していきたいです。